第2章 “才能”
ーーー出来るだけ伝えようとしてみろーーー
「…。“面倒”を極力避けたい。」
「“面倒”とは?」
「私はあなた方の過去を知っていますので沖矢昴が誰に目をつけられているかも知っています。」
納得したようで沖矢さんは考える素振りを見せたが少しして
「では、気を付けて下さい。」
とだけ言い、私の後ろのカギとドアを開けてくれた。
何となくその光景に行ってきますと言うと満足気に手を振ってくれた。
コナンsaid
安室さんがお昼にとサンドイッチを持ってきてくれておっちゃんの動向を観察していると携帯が震えた。
「もしもし?」
『コナンくん。今事務所にいる?』
「いるよ。あと20分後に依頼の人が来るみたい。」
『じゃ、なるべく早く向かう』
彼女はそう言うと電話を切った。
何かあったのかと一瞬考えたが直ぐにおっちゃんのヨーコ!と叫ぶ声が聞こえ、正直一刻も早く来て欲しいと思った。
主人公said
コナンくんとの通話を切り、急いで向かうと事務所の中から声が聞こえた。
「では、毛利先生。僕もその依頼人との会合に同席させて貰っても構いませんか?」
ーーー!
これはまずい。鉢合わせる!
直ぐに階段を降りようとすると足を踏み外し、
全てが突然スローモーションに動き始めた。
咄嗟に射出型ワイヤーで階段の下に向け発射させ、壁を蹴り上手く階段下へ着地。直ぐにビルの上へ再度ワイヤーを伸ばし、身体を宙に浮かせて屋上に身を隠した。
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