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D.World.

第15章 無間









この発言によりこの場にいる女性以外は
硬直してしまった。




ーーどういう事だ、?ーーー




降谷くんもボウヤも此方を見て驚いている。
更にボウヤはまた深く考え込むように顎に指を当てたまま俯いた。


「…最後に彼女が買ったものって覚えていますか?」


降谷くんが女性に話しかけた。


「覚えてますよ!というか、
“渡してって”頼まれたんです!」


今持って来ますねと言うと店の奥に入って行った。


「…安室さん、心当たりか
何か思い出せた事、あるの?」


「どうかな…白い…」


お待たせしました!と女性は奥から戻って来た。


「…早かったですね?」


3年も前の事なら探す必要が有りそうだが
戻ってくるのが余りに早過ぎる。


「だって、これ渡すように頼まれたのは
 “昨日”ですもん!」


笑顔で可笑しそうに話す女性に対し
此方がおかしい様な感覚になり始める。


「…その、頼んだ方というのはどういう外見でした?」


彼女が来たのが3年前なら“昨日”来た人物は別とみたんだろう。
警察組織の癖なのか女性に事情聴取がされている。


「えっと、女性とも男性とも捉えられそうなイケメンさんで、スラッとしてましたよ!」


「! アメリカ人みたいだった?」


「そうよ!よく分かったね!」


ボウヤは女性に頭を撫でられ笑顔を向けた。


「それで、頼まれたものとは…?」


「あ!これです!買われたのは3年前ですけど、昨日渡された時に“ほつれた所を直して欲しいのと、彼女の事を尋ねてくる人に渡して欲しい”と頼まれました。」


手渡されるこの店の袋の中から出て来たのは
白いポーチだった。





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