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D.World.

第15章 無間











ーー6日前ーーー





沖矢said

昨日纏まった話によってボウヤが
朝から工藤邸に戻っていた。

「……」

彼はずっと黙ったまま考え事をしている。



「…そろそろ向かいましょうか。」


ボウヤに沖矢の姿で話しかけると彼は頷いた。







降谷said

事前にコナン君が聞き出してくれたカフェの
向かいにある駐車場に車を停め、

そこから程近い革物の店の前でコナン君を
待った。

自分1人で入っても問題はないだろうが、
昨日の会合から察するに

情報は分散している可能性が高かった。



道具を集めている事も知っていた沖矢昴

例の革物店の事を覚えていた灰原という少女

僕を“フェアじゃない位置にいる”と言った事

擬似的にタイムリープについて考えるコナン君



彼等の情報がなければ、彼女から見て

“覚えていない僕等”は

此処に辿り着けなかった筈だ。


ーーー絶対此処に何かあるーー




暫く待つとコナン君と沖矢昴は現れた。

「…あの少女は?」

「灰原は来ないよ。万が一、彼女の場所が
わかる事があれば伝えられる様に。」

「なるほど。」


かなり、心配しているんだろうな。



「行こう。」





沖矢said

革物店のドアを開くと以前入った事が
あるという感覚に襲われた。

ーー彼女が自分で買おうとするから俺はその手を押さえた…?ーー

店内に入ると“見た気がする女性店員”が話しかけて来た。


「いらっしゃいませ!あれ?
お久しぶりですね!今日は、あの女性
いらっしゃらないんですね?」


「?…ええ。逸れてしまって。
探しているんですが、此方には
来ていない様ですね。」


ボウヤはこの女性の動向を見ている。
降谷くんは此方の会話を聞きながら店内を見て回る。


「“しばらく”いらっしゃってないですよ?」

「しばらく、ですか?…」




「ええ。ここ、3年くらい。」






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