第14章 羈絏
「だとすると、彼女の言う“安全な場所”
に置いてきたんだ。今彼女はそこに居る。」
「…コナン君、
彼女が時空を移動できる事は
突拍子も無い話だが一旦置いておくとして
彼女の道具は
“なぜ彼女と一緒に移動出来る”?」
「!……沖矢さん、彼女のリュックは
何処で買った物か覚えてない?」
『……』
思い出せないらしく、黙っている。
ーーこのままだと行き詰まってしまうーー
見えない壁のようなものを感じた。
『覚えてるわ。』
バッジから聞こえる声に思わず顔を向けた。
『スカッシュボールを買いに行った時、カフェに行ったの。その向かいだった筈よ』
「!本当か灰原」
『…彼女が私と同じ物を買おうとしてたの。
冗談で“博士にスカッシュやらせる?”って話を悪戯っぽく言うから…それを嬉しく思ったんだもの。間違いないわ。』
「…今日はもう閉まってるだろうな。」
「では明日、向かうとしましょう。」
時間を決め、その店に集まる事になった。
ーーやっと、彼女の“能力”に近付いたーー
14章🔚