第14章 羈絏
降谷said
風見にその車を見かけ次第、
取り締まる様に伝え
身柄拘束は交通課ではなく
公安にしておくようにと話した。
取り急ぎ、何かあっても一応
時間稼ぎくらいは出来るだろう。
ーー数時間後ーー
安室said
波土禄道が自殺し、事件が解決した頃
コナン君の探偵団バッジに通信が入る。
『江戸川くん!彼女の追跡システムが戻ったわ!今…そこに居るはずよ』
「なっ」
コナン君がホール出入り口に顔を向けると彼女が
何事もなく笑顔で手を振っている。
沖矢said
彼女の消息が途絶えた事は女子高生2人には
伝えておらず
余計な心配させるだけだとボウヤと
打ち合わせしていた。
何事も無かったかの様に笑顔で手を振っている。
「…灰原、彼女は何も無かったみてぇにしてっぞ。」
『…無事なら…それで良いんじゃ無い…?じゃぁ、通信切るわね…』
安室said
「お送りしましょうか?」
明らかに彼方の1台で帰るには人数が多いだろうと彼女に尋ねる。
彼女はそれを聞いて僕に近付き
「 後悔するなよ 」
と耳打ちしてきた。
直ぐに距離を取り、普通の声で
「よろしくお願いします。」
というとそのまま続けて
「梓さんもご一緒に。」
ベルモットである梓さんを自分の方に
引き寄せて言った。
「ですが、僕の車後ろはとても狭いですよ?」
ただの気遣いのつもりが不安へと翳り始める。
ーー遠退けたいーーー
「日本人の平均より小さい私なら大丈夫かと」
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