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D.World.

第13章 “× ×”







「コナンくんたちに連絡して、沖矢さんが海に連れて行ってくれるって言えば“彼らの邪魔にならない”から。」


安室さんは私の発言に まったく、貴方はいつも。と笑いながら私の頭を優しく撫でた。



「食べ終わった?次は服を買いに行きたいんだけど。」


2人とも食べ終わっているようで袋に弁当箱を戻して車に戻った。

場所を街中に移して服を見て回っていると安室さんが話し始めた。

「スカートはお嫌いですか?」

「スカートは嫌いだ。でも内側がキュロットの様にズボンになっていれば平気。」

「いつも無茶な動きされますからね。」


黒いハイスリットの入った外側は左右で素材が違い右側はチュールマキシでふわふわとしているのに左側はタイトになっている。内側は短いズボンになっていて理想的だった。

ーーサイズも大丈夫そう。ーー

それを手に取って視線を2人に移すといつの間にか言い争っている。

「赤か黒ですね」
「白か青、それか黄色だろ」

ーーなるほど、トップスの色で難儀しているのか。ーー

「灰色か、紫か、オレンジ」

「…混合色ですか。」

「嫌なら茶色だ。」

「…それはちょっと…」

黒以外興味が無いのは変わらないけど、リュックが茶色だしな、とも思う。

「じゃ、これで。」

2人の間から灰色のVネックキャミソールを取り、

アウターに黒のオーバーサイズシフォンシャツを取って

レジに向かおうとしたが安室さんに全部取り上げられ、

会計を済まされてしまった。


「ありがとうございます。」

払ってくれた事にお礼を告げると満足気に微笑まれた。

「あとは革物の店でしたよね?向かいましょう」

場所を完璧に覚えているらしく沖矢さんの後をついて行く。

「へぇ。ここが」

「向かいのカフェで博士たちに待って貰ってたんだ。前に来た時は。」

「博士?」

「今住まわせて貰ってるところの家主。」

「なるほど。」

安室さんと話していると沖矢さんは黙って軽々とドアを開けてくれた。

ーーここのドア重いのにな。ーー




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