第1章 手順
「初めはこの携帯に充電のマークが出てない事が不思議だった。再起動すれば殆どのものは治るからそう思って再起動したら、知らないパスワード画面になった。今まで一度もパスワードを使った事は無かったのに。当然思いつくものは0を4つ入力する所から試したが、全部ダメで。その内、ある人に会ったんです。当然なのかは分からないけど、その人は何度かこの携帯を開けようとしたらしく、」
そこまで聞くと哀ちゃんとコナンくんの表情が一気に曇った。
「その後全部指紋を拭き取ったんだ、携帯が綺麗になってたから。私はパスワードを入力できない。その人はパスワードを入力している所を見れないから、私の動きから読み取る事もできない。だから安全だったんだけど、その人と離れて1人で歩いて毛利探偵事務所に歩いていたら、突然そのパスワードの画面が入力済みになって開いた。」
「なっ」
「理由はわからない。ただこの携帯はもう私がこちらの世界に持って来た携帯なのかは分からなくなったし、もし開けられていたらと思うと正直不安になった。開かれた携帯には、“工藤新一と宮野志保の事を知っているとあかせ”って書かれてたから。正直、手元にあって良いものか今すぐ壊すべきじゃないかと思ったんだけど、」
そこまで言い終わると何だ?と不思議そうに私を皆んなが見ている。
.