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D.World.

第9章 贖罪







今からポアロに行ったとしてさっきの赤井さんとの一件を思い出して工藤邸には帰りづらいと思い始める。

戻った事だけは告げて博士の家に泊めて貰おうと思った。


「ちょ…」

「行ってしもうたのぉ。」





阿笠邸から急いでポアロに向かう途中、ワイヤーに不備が無いかも試したくて少し使ったら思いの外目的地に早く着いた。

息切れしてるけど。

死んだり息が出来そうになくなるくらいキスされたり、今日は心臓に負担かけてばかりだな。多分今の自分に負担をかけられる様な“心臓”は無いけど。

ふざけた事を考えられるあたり頭は正常に機能しているだろう。

息を整えてポアロに入るとその瞬間抱き止められーーーー


「ぇ…?」

「梓さん、材料が足りなくなりそうなので買って来ます。」


そのまま身体は中に浮き、抱き止めている人間の大きさには敵わず連れ出された。




ーー抱き枕か、大きめのテディベアを抱えている様な感覚なのか? 自分の脚が浮いているのに移動しているんだが?ーー



ポアロから数メートル離れた路地でゆっくり降ろされる。



「えーっと?」


見上げると手を握られ、伝わってくる震えに対してきゅっと握るとその手は握り返して来た。


「心配したんですよ。あの日以来、見えなくて。また、消えたのかと。」


「気絶して倒れた後、部屋で一時的に匿って貰った事は感謝してる。ありがとう安室さん。」

伝えられなかった事を伝える。

「ただ携帯に入れた追跡アプリだけは受け入れられなかった。其れが私を1人にして欲しい1番の原因だった。」

「君は重要な人間だ。何処にいるのか把握しておきたかった。」

「解ってる。自分の様な人間が
組織に捕まったら「そうじゃない。」

「…?」


組織に捕まったら殺しても生き返る事を理由に何かさせられることや、うっかり未来を知ってるなんて話をしたら悪用されかね無いと言いたかったけど…“そうじゃない?”





降谷said


握っていた手を彼女の後ろに引き壁につかせる

反対の手で彼女の頬に触れ優しく口付けた。

「…“僕にとって”君は重要なヒトだ。」





主人公said

…はい?

今なんと?

“僕にとって君は重要なヒトだ”

あと何か柔らかい物が唇に…っ





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