第5章 次の日…の朝
今の様に殆ど世界に私の創った物が無い状態で
そのオート機能を使っても
それが反映されないので
好みに沿った展開になりにくいのだそうだ
「じゃあ、自分で考えるしかなくない?」
『はぁ、…そう仰ると…思っておりましたよ。
しかし、今回の件につきましては、メリーの
ご説明が不十分に御座いましたので。
私の落ち度に御座います。
至らぬ…、執事の私を…どうぞ…
そのお慈悲のお心でお許し下さいませ、姫様』
そう言って申し訳ありませんでしたと
メリーがいろはに深すぎる位に
深く頭を下げたままで動かなくなって
もういいいからとその下げている頭を
こっちがぐいぐいと起こして
元の姿勢にメリーを戻させると
『姫様は…まだ、そう言った
イマジネーションの方法も
確立されておられないのであれば…、
今回は…メリーの用意した…
こちらを…どうぞお使いください。
挿入には…ご抵抗がおありの姫様でも、
安心して楽しめる…
そんなシナリオになっておりますので。
どうぞ…、ご安心して…お楽しみ下さいませ。
ああ、メリーに気を遣うのでありましたら…、
メリーはしばらく
外しておりますので…ご存分に』
そう言ってメリーから渡されたのは
古びた1冊の本だ
この世界はどこか
ファンタジーを引っ張っているらしく
魔法使いが住んでそうな
塔とかにある1冊の本の様な…
かなり…古い…本の様な見た目なのに
その…古い本からする独特の匂いがしない…
あ そうか… この世界にはまだ
匂いの概念ってのが…無いから…か
何か…さっきの太陽みたいな
オブジェクトを配置したら
匂いの概念も産まれる様になるのかな??