第17章 世界の中心に魔力を注ぐ
ぼんやりと…ぼやけていた視界が
段々と…鮮明になって来て
自分の視界に…あの…メリーに貰った
あの天蓋付のベッドの天井部分が見えた
「ベッド…の上…?」
『お目覚めになられましたか?姫様…』
ヌッ……とメリーが…
いろはの視界に割る混む様にして
その顔を出して来て
こちらの顔を覗き込んで来る
メリーの声を聞いて
顔を見て…戻って来たんだって
いろはは言葉にはしなかったが
内心ホッとしていた
「ねぇ、メリー…これ…どうなってるの?
自分の身体が…鉛みたいに…重たくて…、
話…するので…精一杯なんだけど…?」
『姫様…、
もう少し…遅れておりましたら…。
魔力が完全に、限界まで危うく
枯渇してしまう寸前所に御座いましたね。
今回ばかりは運営様に、
私の方も感謝をするしかありません。
姫様の魔力が…完全に尽きる前に、
運営様の権限で強制的に魔力を
一時的に凍結させて下さった様で、
今回は…九死に一生を得たまでにあります』
「ねぇ、私はすっからかん…なのは
自分でも感じてるから、
分かってるんだけどさ。
メリー、私は…あそこから…こっちに
どうやって…戻って来たの…?」
『ああ。それは…ですね。
こちらの…ミニゲートのお陰に御座います』