第17章 世界の中心に魔力を注ぐ
『冷たい?
私がで…御座いますか?姫様…。
でしたら、承知を致しました…姫様。
今の私の態度が、冷たいと
仰られるのでありましたら。
姫様のお望みの様に、このメリー。
ただいまより、振舞わせて頂きましょう…』
足元が危ないからって
エスコートしてくれたりするのに
どうして…今は…
さっさと歩いて行ってしまうのかとか
いつもと違う態度のメリーに
そう言っただけなのに
だったら…私の望みのままに
振舞うと言われてしまって
さっきまでは…私の事を
空気みたいに振舞ってたのに
今度は今度でピッタリと身体を寄せて来て
片手は私の手を支えてエスコートしながら
もう片方の手をこっちの腰に回して添えて
骨盤をメリーの身体に引き寄せられてしまう
「メリィ――っ!!
メリーはする事が極端なんだってばっ、
距離感おかしいってば、
今度は近すぎるってば
距離感が、おかしいっ、バグってるっ!!」
『私に冷たくするなと言ったり、
そう言ったと思ったら今度は離れろと言ったり。
姫様は…困った姫様にあられますね…』
そうメリーが呆れた様子で言って来て
どうせ分かってるくせにこの羊めぇえっ
ってメェーって羊だけにメェー?なんて
そんな事を考えてしまって
ひとりでウケてしまってたのだけど