第16章 行くべき場所へ……
世界の中心の核の場所に
行くとはメリーから聞いたけど
そこで何をするのかは説明して貰って無くて
多分メリーも…緊急事態だったから
こっちに説明をしたつもりに
なってたんだろうなって
あのメリーがそんな風に慌てるぐらいだから
今の私には…緊急事態が起きてる…って言うのは
自覚がないなりには…理解はしてたんだけども
だってメリーから説明を受けていた
本日のご予定には…
この世界の中心に行く予定は無かったし
この後のスケジュールは始まりの村の視察か
始まりの洞窟探検の予定だったはずだし
本来のスケジュールよりも
こっちを優先させる理由を尋ねみたんだけど
私がそう言い終わって
メリーからの返事を待っていると
メリーが…鳩が豆鉄砲を食ったような
驚いた顔をして固まって居て
自分の口元を…押さえて…
それから…そのまま…
がっくりと項垂れてしまって
「メリー…どうかしたの?メリー」
『な…、私としました事が…、
何たる…失態…をッ。
大変…申し訳…御座いません……姫様。
度重なる私の失態の数々……、
お許し下さいと…はそろそろ…私も…
言い難く…なって参りました…。
姫様…、私に…何か罰を…お与え頂いても?』