第16章 行くべき場所へ……
いや…多分…もの凄い速度で
ワープを繰り返して移動してるんだろうけど
私には…30分…メリーとこの狭い筒の中で
密着してる…状態で居るって事…だよね…?
狭い筒だけど…新鮮な空気と空調の管理は
凄いしっかりしてある…みたいで…
狭い事さえ…除けば…
揺れも無くて快適な空間ではあるけど
「それは…良いんだけど…さ、メリー
このサイズは…どうにかならなかったの?」
『それは…あの
マッドサイエンティストの中で、
2人乗りする…想定は
恐らく、無かったのでしょうね…。
特に…この空間の中に収まれていれば、
重量制限等は特に御座いませんので。
姫様…、メリーがついております。
ご心配ではある事とお察し致しますが、
共に…、この状況を
打破する為に頑張りましょう…』
「う…、うん…ッ」
私には…今一つ…
リアルに思えないと言うか
呪いとかって言われても
現実味がないから
そんな死んでしまうかも知れないって
そんな 深刻な状況にある自覚が…無くて…
怖いとか…不安だとか…も…
まだ実感が無い
「ねぇ、メリー」
『はい、如何…なさいましたか?姫様…』
「その…メリーはさ。
珍しく慌ててたんだと思うんだけどね?
その…世界の中心って場所に…何をしにさ
これから何をしに、…行くの?私は」