第16章 行くべき場所へ……
私の肩に…抜け髪の毛が1本…
付いていたのをメリーが取ってくれて
その白いビニールシートの前に屈むと
描かれている魔法化学置換図の上に
私の肩についていた抜け毛を…置いた
その…円形の図の上に…波紋が広がって
その1本の髪の毛がズブズブと
シートの中に飲み込まれて行く
「髪の毛ッ…飲み込まれて行っちゃった…」
白いビニールシートの…表面が波打って行く
そして…ガラスのカプセルの様な形をした…
2人でこの中に入ったら…
密着しないとダメなのでは…と
思う様な…エレベーターの様な物が
その中から出て来て
そのガラスのカプセルは
こう…緑の液体で中が満たされてたら
魔法生物とか古代生物とかを
培養出来そうな…
そんなカプセルにも…見えて来る
「メリー。これは?エレベーター?」
『こちらこそが、見た目は
エレベーターの様にありますが。
…特殊な加工が幾層にも施されております
特殊な素材で作られている。
安全に世界の中心に向かう事が
出来る装置で御座います』
メリーがそのガラスのエレベーターの様な物に
付いているスイッチを押すと
ウイイ―――イィインとモーター音がして
そのガラスの部分がスライドして開いて
『では…、どうぞ、お乗り下さい。姫様』