第16章 行くべき場所へ……
地下に…凄い…速度で
潜って行く様な乗り物なのかな?と
そんな風に思ってしまったのだけど…
メリーが地面の上に…白い大きな
レジャーシートの様な物を広げていて
そのシートには…数式の様な物が
円形に描かれている
それはまるで…
ファンタジーの世界にありがちな
魔法陣と…呼ばれている物の様な
そんな感じの…模様だけど
「メリーこれはさ、
魔法陣…ってやつ…なの?」
『いえ…こちらは…、
術者の魔力を高めたり
悪魔を魔界から呼び出したり、
モンスターから姿を隠したり
退けたりとかする様な、
結界の様なそんな効果をもたらす
一般的な魔法陣とは違いまして。
ご覧の通り、
全て化学式で構成されておりまして…』
確かに…呪文や
象形文字を書いてると言うよりは
化学式が沢山びっしりと書かれている
作った人がマッドサイエンティストだから?
『ですので…こちらは、
魔法陣とは異なりまして。
この世界での呼び方は
”魔法化学変換図”に御座います。
魔力を有さない、一般人でも
魔法を使用する事が出来る。
魔法を化学式に変換した図…と
言うのが正しいかと…。
まぁ…呼び水…になる…魔力は
…少々必要ですが…ね…
姫様……失礼を…、
姫様の肩に御髪が…ついておりました』