第1章 きっかけと言う名の始まりの夜
こっちも中途半端な刺激しかされなくて
そこじゃない~っとなりながらも
する事をするにはやっぱり…
受け入れられる様にしたいのもあって
その微妙にそこじゃない場所への愛撫を
そこですよって場所に…
自分の角度とかを腰を引いたりして
毎回こっそり気付かれない様に
角度を合わせたり…
涙ぐましい努力してたんだよ?こっちも
そんなこっちの苦労も知らないで
毎回終わった後に どうだった?
気持ち良かった?イッた?等々と
しつこく感想を求めて来ては
こっちが気を遣って
良かったよとか 素敵だったよ~って
あの彼のそっちを褒めれば
自分は上手いんだと思い込んでいた…け?
良いよな…そっちは…
毎回 しっかり 出すもん出して…たもんな
1回と言わず 毎回3度ほどは
それも…微妙に…こう…偶に…
こっちも…イケたりする時とかもあったりして
する度に…微妙に損をする様な…
そんな気分を…味わっていたのを…思い出すと
いろはがじっと 自分の手にある
缶チューハイの缶を睨む様にして見つめて
グイ…っと手に持っていた3缶目の
缶チューハイを傾けると
テーブルの上に空の缶を置いて
ピンっとその缶に八つ当たりする様に
いろはが缶にデコピンをすると
コロン…っと空になった
空き缶がテーブルの上で転がった