第15章 執事の建前と嫉妬と焦燥
でも…だとしたら…
あの時の…メリーが言ってた事って
世界に固定されるオブジェクトは…
常に1つだけって事で
そのオブジェクトは…
場合によって入れ替わる事も
…あり得るって事?
でも…メリーのあの感じだと…
私が…最後の姫様って言ってた気がするし
私の前にも…
何人か知らないけど…姫様が居て
メリーは最初から…
この世界のセットになって居た
執事だったって訳じゃなくて
何らかの形で…
誰かと入れ替わって執事になって
この世界を…見て来た
…って事で良いのかな…?
だから…自分が役目を果たすから…
自分を見捨てないでって
あんな風に懇願してたの?
そんな…考えに…辿り着いて
別の…ある事を…考えてしまって居た
だったら…元々…
この世界の執事だった方の誰か…は
どうなってしまったのかな…なんて…
自分が…残りたいがために…
メリーはそうしたの?
メリーが…そうまでして…
自分が…世界と共に…在り続ける…
異端なオブジェクトになりたかった理由が
メリーには…ある…って言う事?
偶然? たまたま?
それとも…故意…に?
ダメだ…考えても…
これ以上の答えは見えない…
まだ…もっと…深い場所に…
メリーは 彼は答えを持ってる…
一介の…姫…が…
知って良いい事じゃないのかも知れない…