第15章 執事の建前と嫉妬と焦燥
一体…どう言う事?…異端…って
自分達も…異端な存在だって…言ったよね?
メリー達は…この世界にとって
必要不可欠なナビゲーターの様な
そんな存在のはずなのに…
どうして… メリーは
自分がこの世界に置いて異端だって…言うの?
「異端…な…、存在って…?
メリー、どう言う意味なの?
でも…メリーが居てくれなかったら
イキナリこの世界に来ても、私もだし、
私じゃなくても、真っ黒のこの世界で、
何をしたらいいかもわからない…んじゃ…」
『ええ。ですから…我々執事は…
ナビゲートをして…姫様を導くために…。
予め…世界に、付与されている……言わば
世界その物に付属している
オブジェクトに御座います。
姫様の創造によって
生み出されるオブジェクトと違って。
この世界に、予め付与されておりますので。
世界が…姫様と言う、統率を何らかの形で
失って混沌に飲まれて…
黒の世界に戻ってしまっても。
姫様の創造に寄る、オブジェクトでない
我々執事は消滅する事も無く…
この世界に…残り続けてしまうのであります』
だったら…前の
この世界の姫様が…居なくなってから
メリーはあの黒い世界に…
ずっとひとりぼっちで…
この世界に付与されている存在なののなら
ここから別の場所に行く事も…出来なくて
ずっと…ここに…居たって…事?
消える事も……出来ずに…
ここから離れる事も…
許されないまま?ずっと…?