第15章 執事の建前と嫉妬と焦燥
メリーの言葉にいろはの頭の中に
色々な事が次から次へと浮かんでくるが
ちらっとメリーの顔を伺ってみるも
その表情は真剣そのものな表情なので
これが冗談を言ってる様には
私にも見えないのだけども
ジュッ…っと強く…叶人の残した痕の上から
メリーにチュウ…なんて可愛い強さの
吸われ方で無い様な力で吸われて
ビクッとその痛みに
いろはの身体が思わず跳ねてしまう
「……ッ!!…いッ、た…ンんッ…ッ」
チュゥ…と…そのさっきの場所の周囲にも
さっきほどの強さじゃないけど…
何度も吸い付かれてしまって
チリッとした刺す様な痛みをその場所に感じる
鏡が…ここにないから 分からないけど
叶人さんが付けた痕を囲む様にして
メリーの付けた痕が残ってるから
中心が紫っぽい色の…
お花…みたいになってる気がする
『姫様…、ご申し訳…御座いません。
1つよりも2つ…、その数が多ければ
多い程に効果も…長く留まります故…。
姫様のお身体に
…こちらの印を…残したのは…。
恐らくは…、私達…執事と、同じ…。
この世界に置いて”異端”な存在に御座います』
そうメリーが叶人の事を…
異端な存在だと…そう言って来て
それも…自分達…執事も…
この世界に置いて 異端な存在だと…言う