第15章 執事の建前と嫉妬と焦燥
メリーがミナトに私の魔力の副作用が
しっかりと出ているとそう言って来て
「え?…でも…、
ミナトさん…元気そうだったよ?」
思わずさっき出会ったミナトは
健康その物って感じで
何か副作用がある様な感じには
いろはには見えなかったので
いろははメリーに聞き返してしまって居た
『本来…、淫魔と呼ばれますものは。
下級の魔族に御座います。
その…姫様の上質の魔力のお力で、
彼が下級魔族から、中級魔族に…
昇格した事で…、今回は助かりましたし…。
姫様…今回ばかりは、…その偉大過ぎるお力も
ミナト様にも、良い方向に…
作用した様にもありますが。
そのお力の所為で…、その印の主にも…
目を付けられてしまった様にも
…在る様に…もメリーには
感じられます…がね?』
そう言いながらこっちの鎖骨の辺りに…
メリーが口付けを落として来て
その叶人さんの印の上に…
ミナトさんがさっきした様に
自分の痕を上書きするだけなのなら
そんな事…しなくて…いい…のに…ッ
デコルテの辺りに…恭しく
それでいて丁寧に
メリーに何度も口づけられて行く
「んっ…、メリー?…」
『姫様…、そのまま
じっと…なさって置いて頂けませんか?
術を…施す場所がずれてしまいます…ので』