第15章 執事の建前と嫉妬と焦燥

「メリー？…それって…どう言う意味…」

『こちらの…、姫様のお胸のこの…印は…。
一種の呪いの様な…物にある様ですので…、
これを消す事は不可能に御座います…』

「えっ！！？
このキスマーク…消えない…のッ？」

いいえとメリーが静かに首を左右に振った

『いいえ、姫様。これは…見た目は…
所謂キスマークに御座いますが…、
こちらの印の本質はどちらかと言えば
呪いの類に属する様な物ですので。
姫様に、この呪いを掛けた…本人か…。
この呪いを掛けた…術者…と同等、
もしくはそれ以上の術者でないと…
呪いを解く事は不可能に御座います』


と言うか…これ…

キスマークじゃなくて呪いだったの？

それも…これを付けた本人である

叶人さんか…あの人以上の…術者じゃないと

これを…消す事は出来ないと言われてしまって


私の…この…キスマーク…は

ずっと消えないって事？？


いや…彼氏…居ないから…

誰かに見られるとかも…無いけどね？

こんな場所にあるキスマークなんて…ね…

そう思ってから…

もしかして…もしかする？と
いろははある事を考えてしまって居た

もしかして…と言うか

もしかしなくても　この印って…

現実の方…の

私にも…残ってたりする？とかって

一瞬考えてしまったんだけど…


ログアウトして現実に戻らない事には
その真相を確かめようも…今は無いんだけど