第5章 次の日…の朝
『ここが…、昨日も
私がご説明を致しました通りに。
姫様の世界にございます。
将来的には…姫様には、
この虚無に満ちた世界を、
姫様の世界にして頂きたいのですが…。
まずは…、手始めに…姫様には
お国を一つ…、創造して頂きたくございます』
「え?それってさ、オブジェの1つ1つに
私がイメージを作って、村?町?
をひとりで想像して全部作るって意味なの?」
昨日自分の部屋を創っただけで
あんな事になってしまったのに…
国をひとつ…創る…だなんて…
無理ゲー過ぎるん…じゃ…ないかと
いろはは不安感を憶えてしまう
『その方法で…、お国を1つ作り上げれば、
それだけに数年を費やしてしまいかねませんよ?
この世界には開発者側からの姫様方への
サポートシステムが御座いますので。
ある程度の創造を頂ければ、後は
”自動生成”のシステムがございますので。
まずは自動生成を、使用する為の
下準備を致しましょう。姫様…こちらを』
そう言ってメリーが自分の
ポケットに手を入れると
ポケットの中をごそごそと弄って
四角いガラスのケースの様な容器に
入れられている
太陽と月のオブジェクトを出して
いろはにそれを見せて来るが
と言うか…それどうなってたの?
明らかにポケットに入るサイズじゃないし…
メリーのポケットは4次元空間なの…?
「メリーこれは…?」
『太陽と月にございます。
こちらは、全てのこのアプリを
インストールなされた姫様に…
運営からのダウンロード
特典の方になっております…が?』