第14章 貴方だけの特別なショートコース……***
鏡の中のミナトと目が合ってしまって
くす…と鏡の中のミナトが
穏やかな笑顔に変わって行くのが見える
前は押し付けたバスタオルで隠してるけど
自分の後ろ側は無防備な状態な訳で
マットレスの上に
ペタンと座っているいろはの
背中から腰に掛けてのラインを…
ミナトが指先でススス…っとなぞって来て
『いろはちゃんの、この…背中から
腰に掛けてのラインが…綺麗だよ?』
自分の目では…見れない部分を
綺麗だとミナトに褒められてしまって
「綺麗…なんかじゃ…ッ」
ミナトがこっちの腰に手を添えて来て
クイッと顎を持ち上げられてしまって
ミナトのその動きに
視線を上げさせられてしまって
ミナトの後ろに天井が見えた
その天井にも鏡がある事に気が付いて
いろはがハッとした表情をする
『気が付いた?天井に鏡ある…って事、
そのまま…その鏡…見てて?
俺が…いろはちゃんに…そうする所…
上の鏡で…、いろはちゃんに見てて欲しいかも』
自分が自分の目で…見る事が出来ない
まるで第三者の視点から
私とミナトさんの行為を見ている様な…
自分のしてる事…なのに 他人事の様に
自分の行為が見れる…のだろうか