第14章 貴方だけの特別なショートコース……***
「ふぁ、んんっ、あぁ…んんッ…」
自分の口から喘ぎ声が漏れていて
嫌だって思ってるハズなのに
ドンドン身体の方は
叶人に素直にされてしまって
相反するその気持ちの間で…揺れて…
混乱した感情がボロっと…
涙に姿を変えて目から溢れ出して来て
「いやああぁ、んっ、んんっ
いやぁ…や…なの…にぃ…、んあぁっ」
自分が感じている
快感を感じてしまう事を否定する様に
否定的な言葉を…いろはは漏らして居て
『泣かないで?いろはちゃん。
僕は…純粋に、皆を分け隔てなく、
愛したいだけなんだよ?嘘じゃない。
君さえ…僕を愛してくれたら、
僕は君を愛してあげる。だから、
泣かなくても…大丈夫…だよ?
でも…、名残惜しいけど…、
時間みたいだから。またね…?』
バサッと…目の前で…
真っ白の翼が広がったと思ったら
数枚の羽が部屋の中を舞って…
ゆっくりと…その羽が舞いながら
落ちて来る…のが見えて
まるで…ここだけが 時間がゆっくりと
別の場所の様に 流れているのか
止まっているのかって
錯覚を起こしてしまって居て
パサッ…と…小さな音を立てない程に軽く
白い羽が…床に落ちた頃には
居たはずの叶人の姿はもう…そこには無くて…
バタバタと騒がしい足音が
複数こちらに近づいて来て
バン…!!と大きな音を立ててドアが開いて
慌てた様子のミナトが中に入って来る