第14章 貴方だけの特別なショートコース……***
あれ?…さっき…あの…叶人って
セラピストの人が用意してた
セトの分の…紅茶が…無くなってる…
いつの間に…無くなったんだろ?
思わず慌てていろはは
ソファの上のぬいぐるみの猫の方を見るが
ぬいぐるみはソファにもたれ掛っているままで
動いている形跡はなく…
どこからどう見ても普通のぬいぐるみだか
抱き枕なのか謎なのだが…それが
紅茶を飲むはずなんて…無いのに…ッ
この叶人さんの手品か…何か…なのかな?
『ねぇ、さっきからずっと、
僕の方じゃなくて、セトばっかり見てるけど。
セトの事、気に入ったの?セト抱っこする?』
「いっ、良いですッ、しないですッ…。セトに
紅茶が…掛かってしまったら、大変なのでッ」
そう全力でご遠慮させて貰った
だって…そんな抱き枕なのか
ぬいぐるみなのか謎だけど
紅茶を飲む様な得体のしれない物質は
得体が知れなさ過ぎて抱っこしたくない
『え~?そ~う?残念だなぁ。
セトは…いろはちゃんに
抱っこして欲しそうだけどなぁ~。
ね~?セト、そうだよねぇ?
じゃあ、それ…飲み終わったら…
履いてる…靴と靴下…脱いで…?
まずは、フットバスして、
それから脚のマッサージするから』
ここでする施術では
ハーブティーとフットバスと
フッとマッサージがサービスになっている様で
叶人がそう説明をして来て