第5章 次の日…の朝
そうだスマホ 私のスマホッ…
枕元に自分のスマートフォンを見つけて
いろはが自分の手に取ると
ホーム画面を表示させて確認する
しっかりホーム画面にはお姫様のステッキの
専用アプリのアイコンがあって
「アプリ…の…、アイコン…ある…し…ッ」
全部…きっと 夢 そう…夢
私が…久しぶり過ぎる…性的な…そう言うのに
そんな夢を…見ていただけ…
そう きっとそうに違いな…い
いろはが自分に言い聞かせながら
暗示を掛ける様にぶつぶつと唱えると
『おはようございます、姫様。
今日はとても、良い朝に御座いますね。
そろそろご起床のお時間になります…。
姫様。昨夜は…良く、
お休みになられましたでしょうか?』
そう勝手に自分のスマートフォンから
大音量でメリーの声がして来て
慌ててしまって思わず スマートフォンから
手を離してしまって落としそうになったのを
いろはが空中の物をかき集める様にして
手を動かして引き寄せて 事なきを得たのだった
「ちょっとぉおおおっ、メリーーっ。
呼んでないっ、呼んでないからっ!
勝手にアプリ起動してないのに、
話かけて来ないでよッ」
バッとスマートフォンを持って
ホーム画面をいろはが確認すると
さっきはアプリのアイコンしか見えて無かったが
自分のスマートフォンのホーム画面に居た
コンシェルジュアプリのアイコンが
羊の形になっているのに気が付いた