第14章 貴方だけの特別なショートコース……***
『んねぇ、ちょっと。そこの貴女。
貴女、…昨日うちに来た人間の子よねぇ?
もしかしてぇ、昨日も来たのに、
今日も来ちゃったの?あらぁ~ん、
やだわぁ~。もう、好きなのねぇ?
そんな可愛い顔して、貴方も隅に置けないわ~。
えっち…なんだから。いけない子ねぇ。
それとも、そんなに…昨日の、私が紹介した
淫魔ちゃんのマッサージ…のお店、
気に入って貰えちゃった?
いやだぁ~ん、もう、嬉しいじゃない~?』
「あ、はい…。色々と癒されました。
あのお店を紹介して頂いて…
ありがとうございました」
そう言いながら
いろはがエルフのオネエに頭を下げた
行ってらしゃーい楽しんで来てねぇ~と
案内所の所からオネエのエルフに見送られて
昨日ケットシーに案内された
道を思い出しながらいろはは
淫魔のマッサージ店を目指した
しばらく歓楽街を歩いて
今日は…ケットシーが居ないからか
店の前に立っている客引きのボーイに
寄って行かないかと
声をあちこちで掛けられるが
すいませんと
頭を下げながらそれをお断りしつつ歩いて
見覚えのある店の前が見えて来て
一見すると ホストクラブの様な
そんな店構えの店の前で
いろはは足を止めた
「ミナトさんの…お店…、ここだ…」