第14章 貴方だけの特別なショートコース……***
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”貴方だけの特別な
ショートコース…を開始致します”
そう…もう 5度目になる
お約束のどこからか聞こえるのか
その音声の大元が分からないので
ある意味 天の声の様な
定番化しつつある
いつもの合成音声のアナウンスが聞こえて来て
いろはは…と言うと
もうお馴染みになりつつある
真っ白な白の世界に居た
「白の世界…」
ここには 昨日一度来ているから
昨日来た時と同じ様に
自分の周囲の景色が真っ白の世界から
一瞬にして地面から雑居ビルが立ち並ぶ
歓楽街に変わるこの光景も
一度この目で見てるから
別段驚いたりする事も無く
空の上には月が浮かんでいて
夜のハズなのに ネオンがギラギラで
昼間の様に明るい夜の街の路地裏に
いろはは昨日と同じ様に立っていた
あのインパクトの塊の様な
ムキムキのエルフのオネエが
案内をしてくれる無料案内所が
すぐ今いる場所の側に見えていて
その前を通り過ぎながら
ちらっと中にいろはが
案内所の中に視線を向けると
外を通りかかっている
いろはに気が付いたのか
中に居たエルフのオネエが煙管を手にしながら
コツコツとパリコレモデルもビックリな
完璧なウォーキングをしてカウンターから
カウンターの外へ出て来たと思ったら
ウィ―――ンとゆっくりと自動ドアが開いて
ムキムキのエルフのオネエが
案内所の外まで出て来たのだが