第13章 メイド服を着た姫様と世界樹
「綺麗な景色、別荘地って感じだな…。
周囲も静かな場所だし、お城って
山の頂上に乗っかってるか、
こう言う湖畔に浮いてるイメージだな…。
この辺り、景色がいいし、自分のお屋敷だか
お城だかの候補地にしても良いかも…ね」
ボー―っとしながら湖畔を眺めつつ
いろはがそんな事を考えていて
「あっ、そうだ!暇だし。
ブランコ、ブランコ創ろうっと」
ゴソゴソと何かを何となくで思いついたので
お姫様の魔法のステッキを取り出して
湖面に向かって漕いで
景色を楽しめるブランコでも作ろうと思って
フレームが付いて庭に置ける感じの
簡単な公園とかにありそうな
あのブランコの小さいの位のイメージをして
ブランコを作ろうとしたのだが
どうせなら…とチラッと創造する時に
あのガゼボとその下のテーブルセットを
見てしまったばっかりに…私の脳内に
アンティーク調のフレームに屋根が付いた
ブランコと言うよりは
スイングベンチ…言う感じのブランコが
イメージとして思い浮かんでしまって
しまったと思った時には遅かったのだけども
木製の背もたれの付いた 2人掛けのベンチに
金属製のフレームが付いていて
同じ様にアンティーク調のフレームにぶら下がる
可愛らしいスイングベンチが完成したのだが…
それこそ…バラ園の通路沿いに置いてある
アンティーク調のガーデンベンチを
そのまま足を取ってぶら下げた様な…
そんな形をしたスイングベンチだったのだが
「ちょっとした物を創るつもりなのに、
どうして、毎回こうなるのよッ!
まぁ、ちゃんと…ブランコはブランコだしね。
このスイングベンチに罪はないか」