第13章 メイド服を着た姫様と世界樹
とまぁ…ひとしきりのボートを
いろはが想像してみて
乗って来たフライカイトみたいな
折り紙で船折るのかもって思って
あんまり期待しない事にした
しばらくメリーとその光景を楽しんで
砂時計をメリーが元に戻すと
世界は昼間の明るい世界に戻って
メリーが言うには あの砂時計は
昼間の様子と夜の様子で印象が変わるので
巨大な建造物を創造する際に
イメージチェックする為の物なのだそうで
実際の時間経過とは別の物になるのだそうだ
そのまま…世界の中心の中心から
フライカイトで天高く飛び上がると
『では…、姫様…。このまま…適当に…
カイトを私が飛ばしますので…、姫様が
ここが良いと思われる…場所を
お選び頂けますでしょうか?』
下には広大な大地が広がっているのに
ここが良いって何を基準にして選べばいいのかと
いろはがメリーの言葉に戸惑っていると
『良く、目を凝らして頂けますか?姫様。
どうで御座いますか?
姫様のお目に…”始まりの村”が
設置出来る候補地が…薄く光って
数か所、お見えになられていると思うのですが…』
「光って見える場所…って事て
…あ、あそことか…ってこと?
でも、あそこよりも…あっちの方が光ってる」