第13章 メイド服を着た姫様と世界樹
要するに…この羽がパタパタとして
飛べるんじゃなくて
この羽の力で浮遊する事が出来るらしい
『立ってみて頂ければわかりますので』
スツールに腰かけているいろはに
立ってみる様にとメリーが促して来て
言われるままに立ち上がると
「浮いてるっ!ちょっとだけ浮いてる
でも…浮いてるって感じがしないよ?」
地面のある場所から
自分の足が10センチほど上にあって
空中に浮いている状態なのだが
目に見えない地面の上を歩ている様な感じで
ふわふわとする様な感覚はせずに
安定感があるのを感じる
「足の下と地面との間に
透明の板が一枚…挟まってるみたい…」
そのまま数歩…いろはが歩いてみるが
下の元々の地形の段差や障害物のない
フラットな床の上を歩ている状態になる様だった
『ええ…、姫様。
それが、フライシールの効果でございます。
ふわふわとした不安定な浮遊感ではなく、
しっかりとした安定した
空中歩行を可能にするものです』
「でもあったよ?クエイク(注釈1
無効にするやつ…あれじゃない?
これ、エルメスの靴じゃなくて
レビテトの羽(注釈2 じゃんこれ」
某有名RPGゲームに出て来る
浮遊効果の魔法の名前を
いろはが言って来て
『では…姫様…こちらで御座います』
そう言ってメリーはフライシールを
自分の靴に装備しないで
段差のある世界の中心の中心地面に
大きくせり地面から出している
木々の根っこも…朽ち果てた
石造りの建造物の遺跡の残骸も
気にする様子もなく ズンズンと進んで行く
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クエイク
震えを表す英語を語源にしていて
しばしばロールプレイングゲームでは
地震や地面属性の魔法として登場する
レビテトの羽
ファイナルファンタジーシリーズで
登場する身体を浮遊させる補助魔法の
レビテトをアクセサリーとして
MPの消費なく常に使用してる状態になるもの
クエイクを無効化にする効果がある