第13章 メイド服を着た姫様と世界樹
「メリーどうかしたの?」
『いいえ、
何とも…御座いません…よ、姫様。
あちらの方に…滝がございますので、
少し…散策でも致しませんか?
丁度綺麗に、蓮の花が咲いておりましたので』
そう言って…
この…祭壇の周囲を取り囲んでいる
池の水が来ている
滝のある方へ行こうと言って来る
「そんな場所があるんだ…、うん…、
ちょっと、見に行ってみようかな…」
『では…この辺りは
足元が不安定で御座いますので…
姫様の御履き物に、
こちらのフライシールを貼りましょうか』
そう言ってメリーがフライシールと言う
天使の羽のロゴの様なワッペンを取り出して来て
『では…、そちらに
お掛けになって頂けますか?』
そうメリーが言うと
何も無かった場所に
これまたアンティーク調の
猫足のスツールが現れて
「これに座れば良いの?」
『ええ、お願い致します姫様』
メリーに促されるままに
猫足のスツールに腰を降ろすと
スツールに座っているいろはの前に
メリーがかしづく様にして膝を付いて座った
『では、こちらのおみ足を』
メリーの手の上に
私の足を乗せる様にと促して来て
人の手の上に足を乗せるなんてと
そう戸惑いつつも 早くして欲しそうな
そんな顔でこっちを睨む様な視線を向けて
メリーが見て来るので
しぶしぶ 自分の足を不本意ながらに
差し出されているメリーの手の上に
いろはが自分の足を乗せた
いろはが履いている靴の外側の
丁度くるぶしの下の辺りに
その天使の羽のワッペンを
メリーがぺたっと貼り付ける