第13章 メイド服を着た姫様と世界樹

メリーが指をさす方向に
いろはが視線を向けると

…何やら…動物が群れを作って
移動してるのが見える

「何？あれ？象の群れか何か？」

『ここからでは…
正確な形までは分りませんが、
姫様の世界にかなり大型の
草食動物が誕生している証拠に御座います。
姫様の世界が…順調に、
成長している証でも御座いますので』

メリーの身体に掴まって
あの羽の様なジェットパックで飛ぶよりは
身体の密着度もマシだし…心臓に悪くないけど


飛んでいるフライカイトに並走する様にして

巨大なイルカサイズのトビウオが

上下に羽ばたくような動きをしながら
飛んでいるのが見えて


まるでクルーザーに並走して泳ぐ

イルカみたいに見えなくもないが

形は　どう見てもトビウオの様な形だがその

トビウオの透明な羽の様な胸ヒレが

ホウボウの様な…鮮やかな色をしていて

その…団扇の様な形をしたヒレを
上下させながら空を飛んでいる様だった


「メリィイイッ！！ちょっと！見た？
見た？今の見た？何何、何あれ。
凄いよ？大きな魚が空飛んでるよぉおおっ！
何っ？何なの？アレっ、ねぇ、メリィイィ！」

『姫様…落ち着いて下さい…。
その様な大きなお声をお出しにならずとも。
ちゃんと私の耳には、
姫様のお声は聞こえておりますから。
姫様、あちらは…
魚の先祖になる生き物でございまして、。
その名も…フライフィッシュと言う、
その名の通りに、空飛ぶ魚に御座います。
こちらの世界では、生き物は
海から陸に上って来たのではなく。
空から、海にへと
生活の場を移したと言われておりますので』