第13章 メイド服を着た姫様と世界樹
『姫様が幼少期の頃に
慣れ親しんでおられましたのは…、
この形の紙飛行機に御座いましたか?
まぁ…今回はこちらを使うのも
私の方も、初めてですので。
スピードよりの安定感重視の
この、オーソドックスな形で参りましょう』
そう言ってメリーが
定番の形の紙飛行機を構えると
そのままスィーっと紙飛行機を飛ばして
その紙飛行機が
真っ白なボディをした…
大人が2人乗っても大丈夫そうな
空飛ぶマンタの様な形の乗り物に変化する
『姫様、こちらはフライカイトの
マンタ…型の…乗り物になります』
「いや、もう…まんまじゃんっか!!
どう見ても…飛んでるマンタ型の…
フライカイトって事は…凧なの??」
『カイト…とは言いましても、
ちゃんと…自走する機構となる
魔鉱石は搭載してありますので…』
座席らしいの物はないので
立ち乗りで乗る乗り物の様で
真っ白のマンタ型の乗り物には
前方に掴まって立つための
握ってグリップして
安定しそうな太さの
銀色のポールが付いている
『どうぞ…。お乗り下さい。姫様』
「ねっ、ねぇ、メリー。
これ、勝手に飛んだりしない?」
自分だけが先にこれに乗って
メリーが後ろから乗り込む前に
勝手に飛んだりしてしまったら
嫌だなと内心ちょっと思ってしまって居て
後ろに居るメリーに対して
いろはが不安そうに
後ろを振り返りながら声を掛ける