第12章 強制終了と執事の見る夢とメリーの嘘
『この…ステッキの形状からしますに、
今回のシナリオによって、姫様と
このステッキの親和性が数段階…
一度に上がった事は確かな様ですね…。
本来でありましたら、この様に
数段階分を一度にリミッターが解除される様な
そんな状況には…ならないのでありますが…。
それほどまでに、こちらの魔法のステッキと
姫様の相性が良いのかも知れませんが…』
「相性が良い方がいいんじゃないの?」
『何せ…メリーは姫様の執事を
それなりにして来てはおりますが。
今回の様なエラーや、ケースは、
私自身にも…経験がない事ですので…、
執事コミュニティの掲示板ででも、
同様のケースが無いかを相談してみますが…』
更にメリーが今の私の状況について
詳しく説明をして来て
世界の全体の成長度と
魔法のステッキの成長度
それからステッキと私との親和性
分かりやすくゲームぽい言い方をすれば
言わばシンクロ率…の上昇の度合いが
本来の期待される理想的な成長度の割合と
大きく逸脱した状態なのだそうなのだが
「多分だけどさ、
その原因?って言うの?それはさ、
あのミナトさんのお陰だと…思ってるんだ。
上手く言えないんだけどさ、女としてもだけどさ、
人間としてもね本来のあるべき姿って言うかさ。
大事な物とか、在り方とかね、そんな感じのをさ
私がね、無意識に意識しないようにして
押し込んで抑圧してたのを全部…。
思い出させてくれて、それを認めて貰ってね
尊重して貰ったからなんだと思うんだよね…」