第12章 強制終了と執事の見る夢とメリーの嘘
ふわっと…口の中で
鼻の方へと紅茶の香りが抜けて行って
紅茶はとてもいい香りで美味しい
上等な茶葉を使った いい紅茶なのに…
美味しい紅茶の筈なのに
どうしてなのか 美味しいって感じなくて
「メリーの淹れた紅茶なのに、
なんだか…、あんまり、美味しくない…な…」
仕方なく…用意されていた
アフタヌーンティーセットを
ありがたく頂きながらしばらく一人で
優雅なティータイムをしながら
いろはがメリーを待っていると
しばらしした頃に
メリーがこっちに戻って来て
一緒にお茶をする様に言っていたので
私が座っている椅子の向かい側に
メリーが椅子を引いて座ると
『申し訳ございません、姫様。
ただいま、戻りました』
少し冷めた自分用に用意していた
紅茶をメリーが飲み始めて
「ねぇ、メリー、怒ってる?」
『いえ、私は怒って等はおりませんが。
姫様が体験なされたシナリオの方も
先程、私の方でも詳細の方を
確認をさせて頂きました所。
シナリオの中で…魔力を
あちら側から姫様に対して、
サービスの代償にとの説明の上で
要求をされていたのを
こちらの方でも確認を致しましたので。
姫様がなさった行為は、
正当性が御座いますので、
一概に問題行動であるとは
捉えらる恐れはないと思われます』
「そ…う、そっか…
ありがとうメリー、そう聞いて
ちょっと…安心したかも…」
『ですが…。
姫様の高濃度の、濃縮された魔力を
短時間に過剰に摂取した事による
なんらかの魔力の
過剰摂取による副作用の様な物が、、
あの”ミナト”と言う名称の、
人物オブジェクトに出る
可能性がありますので…お断りを…
先方様の姫様の方には
私から書面にて致して参りましたが…』