第12章 強制終了と執事の見る夢とメリーの嘘
自分は普通に用意されたシナリオを…
堪能して楽しませて貰った記憶しかないが
とんでもない事をしている可能性があると
そうメリーがいろはに言って来て
「でも、白の世界には…
干渉できないんでしょ?」
『もし…、の話にはなりますが。
姫様のお力の干渉が…
白の世界に届くのであれば。
それは…、相当に姫様ご自身が
危険視される恐れが御座います。
白の世界へのお力の浸潤は、
長い目で見れば。
他の姫様の世界への干渉を
可能とするのと同意になりますので…』
「私が聞きたいのは、
白の世界がどうこうじゃなくて。
白の世界は干渉できないって、
設定なんだから。大丈夫だよ。そんなの。
さっきの強制終了の件をミナトさんに
謝ってお礼が言いたいって事なんだけど?
あの世界、現代設定だったから
お店を通してでも、ミナトさんに
伝言して貰えないかなって」
『姫様…、
そちらのミナトと仰られます方…は…、
私が選んだあのシナリオの…
淫魔のセラピストの方に…御座いますか?』
「そっ、そうだけ…ど?ダメなの?」
メリーが何かを
真剣な表情で考え込んでいて
ドボドボと紅茶を
ソーサーに溢れさせる勢いで
カップから溢れさせて注いでいて
「ちょ、メリィイイ!!?
ねぇっ、零れてるっ、紅茶!
紅茶、ドボドボ零れてるよ?
メリー??零れてるってばっ!!」