第12章 強制終了と執事の見る夢とメリーの嘘
オタオタとその辺をあれこれと
メリーへの言い訳を考えながら
いろはがその周辺をぐるぐると回りながら
動揺しまくっている 真っ最中なのだが
「あっ!ああ~。こっ、これ…
元に戻す…とかって無いのかな?
こう…ホラ、画面の左上の…方とかに
…元にって戻せないかぁ~
ですよねぇ~、どうしよう…これ…ッ」
自分が直面している現実から
いろははさっきから
こそぉ~と現実逃避して
目を逸らしていたのだが
こう右を見て左を向いたら
無かった事に…はなったりはしていなくて
ちら…と いろはが
目を逸らしていた辺りに目を向けると
視線を向けた そこには確かに…
自分が欲しと思ってイメージをした
アンティーク調のテーブルセットはあった
そう テーブルセットはちゃんとあった
ちゃんと 創造出来ていた
そう ここまでは予定通りなのだ
いろはが想像したイメージ通りの
あのアンティーク調のテーブルセットが
ちゃんとイメージ通りに 出来ていた
そうそう 欲しかったのよ
こんな可愛らしい
お紅茶を頂くのにピッタリな
アンティーク調の
テーブルセットが欲しかったの
そう そこまでは私のイメージ通りだったのだ
問題は…その先…である
でも…そのテーブルセットは
それまた可愛らしいテーブルセットと
バッチリお似合いのアンティーク調の
白い円形の屋根の付いたガゼボの下にあったのだ
そう あったのだ