第12章 強制終了と執事の見る夢とメリーの嘘
不意に ハッといろはが我に返って
自分の本来の目的を思い出す
「ハッ!!ダメダメじゃんッ。私ッ。
ついつい、考え事して、うっかりしてた…。
お外にテーブルセット創るんだった!
テーブルセットテーブルセット…、急げぇえっ」
イメージの仕方 創造の仕方は
大体もうイメージのコツは掴めて来てる
私の脳内では 既にテーブルセットの
イマジネーションの形は整いつつある
バラの綺麗な庭園にある
あの…白のフレームのお洒落なガゼボの
つるバラが巻き付いていて
その バラの円形のガゼボの下にありそうな
そんなアンティーク調でアルミ鋳物の
あんなテーブルセットを創造してっと
後は…この…私の脳内のイメージを…
右手に持っている…この…魔法のステッキに
データ送信をする様なイメージをすればいいだけだ
そう私は…テーブルセットを…
メリーと一緒に紅茶飲もうと思って
創っただけ…だったのに…
「え…?何…これ…??
ええええっ!!?ちょ、これっ
どうなっちゃってるの―――??」
何で?何で?何でなの?
どうして…こうなっちゃったの???
自分の部屋の外の
何も無い 草が生えた土地だけあるエリアに
テーブルセットを創造したのだ
そうした…はず…だったのだ…私は
ヤバいっヤバい…
これ多分 ダメなやつだ
ヤバいやつダメなやつだ
メリーに怒られ…ちゃ…う…か…な?これ…ッ
「やばいやばいッ、どどどっどうしよう?
メリーが、戻って来ちゃうッ、どうしよう?」
これは…やっちまったのでは??
完全にやっちまった…のでは――???