第12章 強制終了と執事の見る夢とメリーの嘘
そうこちらにお命じになられる
口調も態度も…本来の姫様としての
主たらしきあるべきお姿ではあるが
言ってる内容は
”お茶を一緒に飲みましょう”でしか無くて
命令でも…何でもない…
この姫様は…危険だと…そう…感じてしまって居た
私の様な存在に対しても…
そのお優しい お心を砕いてしまわれる
「全部…話してなんて、私も言わないからさ。
話せる範囲でもいいし、作り話でもいいよ?」
そんな風に…
自分が…先程の
行為の代償として得た
その自身が知り得る権利すらも
私に…嘘をついてもいいし
嫌なら誤魔化してもいいと言って来て
姫様のその言葉に許されてしまって居た
命令ひとつ…それに関してしてしまえば
私は…全てを…話すしか
選択肢が無いのにも関わらずに
姫様は その…ご自身が持っている
それを…そこにはお使いにならない
私は姫様の執事にあるはずなのに
姫様は 私を…支配…なされない…
姫様は…狡い…お人の様だ…
そうお命じになられれば…
私は姫様に全てを話すしか出来ずに
自分の中に組み込まれているプログラムに
反する事が出来ないから
自分の…持つ…全てを話すより他に無いのに
あくまでも それを私に選ばせになられるのか
話す事も 話さない事も
内容を偽る事も… 制限する事も
その全てを私に 委ねて判断しろと…仰られる…
話さなくても… 話さなかったで
私は貴方に 許されるのだろう…
話をすれば… 話してしまえばで
私は貴方に 許されるのだろう…
何もかもが…
許されてしまうのだろう… 貴方に