第12章 強制終了と執事の見る夢とメリーの嘘
聞かれているとメリーが
いろはに言って来て
ここには私とメリーしか居ないのに
誰が聞いてるんだと…一瞬
メリーがふざけているのかと思ってしまったが
自分の目の前の
彼の顔は緊張した面持ちで
冗談を言っている様には見えない
聞かれてるって…何?
盗聴器でも仕掛けられてるの…?
メリーがこっちの身体に
自分の身体を重ねて来て
一瞬の出来事で…こっちには
自分の足を閉じる間も無くて
こっちの両足の間に
メリーが身体を割り込ませて来て
下半身は…布団の下なのだから
外から見たら…
してる…最中にも見えなくもないけど…
待って…?待って待って?
これ…ちょっと…ダメじゃない…?
かなり…私の…際どい辺りに…
メリーが…居る気が…する…っ
そこにそこが…当たらないように…は
角度を…微妙に…調整されてるのは…
当たってないから分るんだけど…ッ…
でもっ…なんかッ その…
色々と…ギリギリ…な…感じが…する…ッ
ギシッと…ベッドが音を立てて軋んで
スルスルとメリーの手に
愛おし気に頬を撫でられる
「…ッ、はぁ…はぁ、っ、
んっ、あっ、め、メリー…ッ…?」
思わず…どさくさに紛れて
頬を優しい手つきで撫でられてしまって
身体の緊張が一瞬で緩んで解けて
その緊張が揺るんだ隙に
変な声を漏らしてしまいそうになる