第12章 強制終了と執事の見る夢とメリーの嘘
本人にどっちがいいかを聞こうと思って
その両方を持っていろはは
ベッドの上で休ませている
メリーの側へ移動すると
天蓋付きのベッドの
山はちゃんとそのままの形であるし
ちゃんとゆっくりとその布団の山が
呼吸に合わせて上下するから
ダミーを作って抜け出したりとかせずに
メリーは私の言いつけをキチンと守って
その上で休んでいる様でほっとしたのだが
『申し訳ございません…、姫様…。
私とした事が…、姫様のお世話をするのが
私の仕事で…ありますのに…。
逆に…姫様のお手を煩わせる等…、
執事としてあるまじき失態にあります。
正しく、言うなれば言語道断。
私は、至らない…、未熟者…に、ございます…』
「いいよ、そんなの…謝って貰わなくても。
誰にだって、体調位悪くなる時はあるからね?
そんな事で、責任とか感じなくて良いの。
とりあえず、メリーの今の仕事は休む事。
ねぇ、メリー。どっちがいい?
冷やした方が良さそう?温める?」
とまぁ…そんな感じで…
今は…メリーは額に冷えピタを貼って
さっきまで私が寝ていたベッドで
休みなさいと命令したから
規則正しい呼吸の音がするから
ちゃんと…大人しく休んでくれている様で
「おーい、メリー?寝ちゃった?」
そう小声で尋ねてみるも
メリーからの返事はないので
眠ってしまった様だった
横にならせた時よりも
随分顔色もマシになって来て
見れるようになったので
良かったなって 内心ちょっと安心した
凄い顔色してたもんな…さっきのメリー