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妄想姫と魔法のステッキ【R-18】

第10章 ようこそ!淫魔の癒しのマッサージ店へ…** 前編 裏なし



ガチャ…と
隣の部屋のドアが少しだけ開いて
ミナトがそのドアの隙間から
顔だけをこちらに覗かせて来る


『あのさぁ…、俺ね、
いろはちゃんにさ。
謝らないといけない事があるんだけど…』

「謝らないと…いけない事?って何ですか?」

『実はさ…、オイルで施術する時ってさ…。
施術対象の好みを聞き取りしてさ、
好みの香りのアロマオイルを…3種類ほど、
ベースオイルに、
ブレンドしたオイルを使うんだけどさ。
俺さ…、自分の家で…
施術とかってしないしさ…。
家にオイル…置いて無くてさ…、
種類あんま、無いんだけどさ、
俺の家にあるやつ…でいい?
店で使ってるやつじゃなくて、
俺が…個人で揃えてるやつなら…あるから。
嫌だって言うんだったら、
店からいろはちゃんの
好みのオイルここまで、
届けさせるけど?どう?』

ミナトの言葉…に一瞬…で色んな疑問が

いろはの中に浮かんで来てしまう

全部が全部嘘でもなさそうでもあるし

どこまでが営業上の嘘なのかとかも

そんな事を…探ろうとする事すらも

無駄で無意味なのかも?


「あの…っ、オイル…は、
ミナトさんに…お任せ…します…」

『ふ――ん、つまんないのー。
聞いても…くれない感じ?
それは…俺が…
こんな普通じゃないセラピストしてて、
その上、淫魔だから…警戒されてる?
それとも…、そんなに俺に、興味ない?
俺が…いろはちゃんに、
嘘…ついてるって思うの?』

「…―――っ!?」

一瞬だけ…普段通りの表情の中に…

ほんの一瞬だけ… 
寂しそうな…顔をしたのが見えて

彼の嘘…の範囲が…
推し測るのが…難しくなって来て

今の… 1人の客と 
1人のセラピスト と言う

自分とミナトとの関係に…

自分と彼だけの間にしかない…

特別な”何か”が

その奥には…あるんじゃないか…とかって

そんな…期待を…一瞬でさせて来る


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