第10章 ようこそ!淫魔の癒しのマッサージ店へ…** 前編 裏なし
そのまま いろはの身体にミナトが
腕をするすると回して来て
ぎゅっと身体を抱きしめられてしまった
じっと…熱い視線で上から
彼に見下ろされてしまって
自分の胸がどきどきと
早鐘を打っているのを感じる
「みッ…ミナト…さ…ん…」
これが…お金を払ってして貰ってる
デートだと言う現実を…
ついつい 私自身も忘れてしまって居る
ミナトさんと自分が本当に
普通の恋人同士な気がして来て居て
違うと頭で否定しても
自分の中の何かが納得をしてくれない
…どうし…て…? 違うのに…
違うって…納得…できない …んだろう…?
『やっぱり…
そっちの方が…魔力が上だから…、
あんまり…効いて無さそう…な感じするな~。
ねぇ、いろはちゃん。
俺の、魅了の魔法…効いてない…?
ちゃんと、俺の…魔法が効いてたら、
今頃…俺が好きで好きで…
堪らなくなっちゃって
すぐにでも抱いて欲しくて、
仕方なくなっちゃうはずなんだけどなぁ~』
相手を魅了する効果のある
淫魔のミナトの…チャームの魔法は
全く効果がないって言う訳は無くて
この…胸がどきどきしてる感じとか…
ミナト…さんが…自分の彼氏なんだと…
勘違いしてしまいそうな感じとかは…
その魔法が完全な形ではないが
…ある程度の効果をいろはに
示している…からの物で
『ねぇ…、いろは…。
そろそろ…、俺の事…好きになって来た?』
そんな甘い甘いイケボで
名前を呼び捨てにされてしまって
そんな台詞を囁かれれば…
彼が淫魔で無くても
そんな魅了する様な魔法が無くても
簡単に女なんて…
彼の手中に 落ちて堕とせてしまいそうだ