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妄想姫と魔法のステッキ【R-18】

第2章 魔法のステッキとイケメン執事



そうこっちの耳元に囁いて来てるのは

あのイケメンでイケボの羊の執事のメリーで

立体音響になって居るのか

吐息が…声が…自分の背後から聞こえる


その在りもしない 

存在を ありありと自分の背後に感じながら


『そうです…、
そのまま…深呼吸を…続けて…』


その声も言葉も…何一つ
威圧的でも強制する感じでもないのに

逆らえないと感じてしまっていて

メリーの声に促されるままに…

身体の力をいろはが抜いて

深呼吸を…繰り返す


『流石は…、姫様…。お上手ですね…』


ゆっくり深呼吸してるだけなのに…
そう甘いイケボに褒められて…

催眠音声とか…って聞いた事ないけど…
こんな感じなのか…なとか…
そんな事をいろはは思いつつ

『そのまま、目を閉じて…、
段々と…全身の力が抜けて来る
私が、数字を数える毎に…
姫様は、全身の力が抜けて…眠くなる
羊の執事が1人…羊の執事が2人…』

そう言ってメリーが羊の執事を数えるから

いろはの脳内にはメリーが
ドンドンと大量に増殖していって

『羊の執事が…128人…、
羊の執事が…129人…
羊の執事が…130人…、
羊の執事が…131人…、羊の執事が…』


増えすぎッ 増えすぎッ

っと内心ツッコミを入れてしまう程に
もう…部屋に溢れるほどのメリーになっていて

その大量のメリーに押しつぶされて
さながら通勤ラッシュの電車内の様な
すし詰め状態になって行って…


もう…これ以上は…無理ッ… …と


私の意識はぱたりと…そこで途切れた



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