第2章 魔法のステッキとイケメン執事
「まぁ…、1000円のお前…に
そんな有能なコンテンツが
セットになってるとかは…。
私も…期待してないし…さ…。
とりあえず…このQRコードを…、
私のスマホで読み込んでっと…」
これに関する日本語の説明書も
そのQRコードのリンク先から
ダウンロードできる
お姫様のステッキ専用の
アプリの中にあるらしいので
お姫様のステッキ専用のアプリを
ダウンロードして
ダウンロードが完了するのを待つ
スマホにダウンロード完了の表示が出て
そのまま…アプリを起動させると
『お帰りなさいませ。
お戻りをお待ちしておりました、姫様』
と…不意打ちでイケボが大音量で
自分のスマホから流れてびっくりしたのだが
「しゃ、喋ったぁぁあっっ。
それもっ、めっちゃイケボっ!」
『姫様…、初めて…お目に掛かります。
私は…姫様をサポートさせて頂きます…。
案内役の、羊の執事メリーと申します。
私のサポートが必要な時は…
いつでも画面左上の羊のアイコンで
私を、お呼び出し下さいませ』
と自称 羊の執事である
イケボの執事のメリーさんとやらは
今時の女性向けのソシャゲに出て来そうな
タッチのイラストの立ち絵で描かれて居て
ぱちぱちとちゃんと瞬きをしたり
このお姫様のステッキの形をした
ちょっと卑猥なカーソルを画面内で移動すると
メリーさんもそのカーソルの方向を…
その目の動きで追って来て
「凄~い、全然1000円のオモチャの
専用アプリにしては…、凝ってる感じするな…」