第8章 歓迎!ようこそ極楽温泉……** ※異種・GL※
「と、とりあえず…緑の子…でお願いします」
そう言って水槽の中に手を入れると
ぽよんぽよんとスライムが跳ねまわるので
掴まえられないなと思って居たら
こっちの手の上に自分から
1匹のグリーンスライムが登って来てくれたので
「えっと、じゃあ、この子…で…」
『はい、そちらのグリーンスラムですね。
そちらのグリーンスライムは、
うちのスライムの中でも、
一番穏やかな優しい性格の子ですから、
その子の、名前は
ステラちゃんと言いますので、
お名前、呼んであげて下さいね。
では…、こちらは奥に御座います、
お部屋の鍵になります。
お部屋に温泉の入った瓶がありますから
お部屋に入られましたら、スライムをその
瓶に入った温泉で温めてお楽しみ下さいませ』
スーパー銭湯にも…時間指定の
貸し切り家族風呂があったりするけど
このスライム風呂は
可愛いスライムと一緒にゆっくりと
プライベート空間で温泉を楽しめるらしい
鍵のプレートに番号があるから
その番号の個室に入って…
おかしいなと思ったんだけど
スライム風呂なのに…
個室の中にはこっちが入るお風呂は無くて
あるのは小さな…2畳ほどの部屋に
簡単な造りの粗野なバスタオルだけ敷いてある
竹でできたベッドがあって
その竹のベッドの横には
温泉が絶えず…注がれている瓶がある
「そう言えば…まずは、
この中に…スライムを入れて
温めるって…言ってたっけ?」
要するに温泉でスライムを温めて
ホットスライム…にするって事…だよね?
「もしかして…、スライムを
ホットストーンみたいにして。
温めたスライムを、背中とか腰に当てて
じんわりとその温泉スライムで
身体を温めるって感じなのかな?」
ぽよんっと抱っこしていた緑のスライムが
ぽよんぽよんと跳ねながら移動して
自分で温泉の入ってる瓶まで移動して行く