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【KP】夢小説

第4章 【片想いの小さな恋】






「…ダンス、凄いって聞いたよ? 並大抵の努力じゃ
ああはなれないって増田先生が褒めてた。」

「え? 増田先生が??」


ほぼほぼ職員室にいない体育教師の増田と
数学教師の麻生先生に
接点があるようには見えないけど…


「あ…うん、なんか、職員室でたまたま、
そんな話になって。よし、雑談は終わりね!笑」


そもそも、ほぼ職員室には居ない体育教師と
たまたま、そんな話するかな…


褒められて嬉しかったハズなのに、
別の男からの情報だったことにモヤモヤして
ショックをうけるなんて…


どんだけ勝手なんだよ、と自分自身に呆れるけど
どうやらオレは独占欲の強い人間らしい。




先生と一緒にいると…
知らなかった自分の気持ちに
たくさん出逢える。


キレイな気持ちも。
淀んだ気持ちも―――…。




どこにぶつけようもないしこりを胸の奥にしまって、
学習の進め方についてインストラクションを受ける。


「締め切りがないと、まぁいっかになっちゃって
たまっていっちゃうから1週間分の範囲は私が
指定するけど、全部を提出する必要はないからね。」

「…あ、そうなんですか?」

「解ける問題解いてもあんま意味ないっていうか…
それは勉強っていうより作業だからね。」

「……たしかに。」

「でしょ? 勉強に時間がかかる人って
勉強じゃなくて作業に時間使ってることが多いから。

髙橋君は勉強に使える時間が限られてるから、特に
作業は最小限に抑えて効率的にいかないとね。」

「……言ってる意味はわかるんですけど
その効率的な勉強の仕方がわかってたら
みんな苦労しないような…。」

「そうそう! それは、そう。笑
でも、そこは私を頼ってもらって大丈夫!」


つらつらと説明するときは冷たそうな印象さえ
与えるのに、オレの目を見ながら急にクシャッと
笑うのは心臓に悪いから本当に、やめてほしい…。


「数学に取り組むうえで重要なことは
時間をかけることじゃなくて、
いまの自分が7割解ける参考書を見つけること。

で、ここは私がもうしてて…今の髙橋君の
レベルに合った参考書を買ってきてもらったから、
あとはこれを自分のものにしていくだけね。」

「マジですか…、ありがとうございます!
あ、ちなみにこの参考書って、
先生も使ってたんですか?」








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