第2章 2
もはや言葉にならない低い喘ぎを漏らしながら、川島は一心不乱に唇と舌と心を捧げた。
気持ちよすぎるのか、泣いているみたいな嬌声が室内に響きつづけた。
お嬢様が息も絶え絶えに川島、と何度も呼んだ。
その痛切な声色で名前を呼ばれ、髪に差し入れられた手の動きで、そろそろかもしれないと川島は思った。
なかの収縮もより激しくなっている。
「川島、ッ川島!…、ぁ、ん…ダメっ。おかしい、から……っ」
「お嬢様…、大丈夫です……んッ」
「ちが……っあ、はぁ…出ちゃうの……出ちゃう、からぁ…!」
川島の心臓が、より跳ね上がった。
ついに待ち望んでいたことが、この夜に叶うのだろうか。異様な興奮状態で入り口をやわらかく舐めながら答えた。
「いいんですよ…、んッ、出して……お嬢様のお水を…オレにッ…、んん…ください」
「そん…な、ぁ、…無理っ」
「ください…、お嬢…様の……ん、お水」
お嬢様が潮を吹くのは初めてではない。
だが今回と違い、身体を繋げたままのときばかりだった。温かい水に浸ることのできる自分のものに嫉妬さえした。
だから川島は、一度だけでもそれを目の前で見たかった。お嬢様の甘い水を浴びてみたかった。
一滴も漏らさずに浴びれるよう、腰をさらに高く上げさせ脚も180度に開かせて固定する。
あられもない格好にさせられて、お嬢様が両腕を交差させ顔を隠した。
「やだぁ…、こんなの…っ」
「お嬢様、大丈夫です。すごく可愛い……オレとお星様しか見てませんから」
「はぁ、っ……」
「ん、お嬢様…!大丈夫……んン」
もうこれ以上伸びないというまで伸ばした舌で、期待を込めて内壁をマッサージするように出し入れした。
お嬢様の理性を奪うよう今度は激しく。
イヤイヤと首を左右に振りながら喘ぐお嬢様の腰が、ガクガクと震え始めた。
「ああッ!あん……っ、川島ッ!いっちゃ…ぅ、川島……!出ちゃう…よぉッ」
悲鳴に近い声を聴きながら、川島は突き入れていた舌を思い切り引き抜き、最後に思い切りジュウと吸った。
「ぁはあッ!あっ、あ…ぁあ、あ」
お嬢様が切なげで、か細い声を漏らしながら無色透明の水を噴出させた。