第9章 いつだって真剣勝負でしょ!2
バァァアン!!
少し大袈裟な音をたててドアを開ける。
ちょうど試合は終わっていたらしい。中にいたほとんどの人がこちらを見た。
乱れた息を整えてから叫ぶ。
「誰か私と勝負しよっ!」
体育館の中が静まり返る。
みんなが呆然とした表情で私を見た。
誰でもいい。
この中なら誰とでもそこそこ楽しめると思う。
とにかく、早く。
早くバスケがしたくてたまらない!
「いいぜ」
静寂に包まれた空間に、バッシュが床に擦れるキュッという音が響いた。
私の目は、こっちに向かって歩いてくる人物を捉える。
「リベンジマッチだ」
その人物……
大我くんはぐいっとバスケットボールをつきだした。